後悔


仕事から早く帰ってこれたときは『お父さん先生』といって、夜に我が子二人に授業をするときがある。授業内容はその時々で違うが、私の得意な歴史などについて子供に授業を開く。昨日は新たな授業を新設した。『こども先生』である。

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子供にもちゃんと理由を告白した。お父さんは学校の勉強で一つだけ後悔してることがあると。それは算数、数学をちゃんと勉強しとけばよかったということである。歴史なんかは興味を持った時代から広げていっても問題ない。例えば戦国時代に興味を持ってから幕末、平安、飛鳥時代などと順番に覚える必要性はない。しかし、算数や数学というのは積み重ねであり、掛け算が分からずに面積の問題が解けないというような上積み型の科目である。ふと考えると私が算数で挫折しはじめたのは小学4年生くらいからではなかろうかと思った。そこで長男(小4)に「今算数の授業は何をしてる」と聞いた。そしたら「計算するときの順番とかルール」っていうので、それを夜飯が終わったら教えてくれと頼んだ。すると子供に「なんで?」と聞かれたので全てを正直に話した。

お父さんには今の仕事をするうえで師匠にあたる人がいた。その人のレッスンに何度かアシスタントで入れさせてもらったり、後ろで見てると、ある日あることに気づいた。それが数学の証明問題にどこか似ていることだった。あとで知ったことだが師匠は関東で最も有名な暴走族の一員であったと同時に関東で最も偏差値の高い某有名私立大学にいたそうだ。それで立てた私なりの仮説が、師匠は『数学的なものの見方』ができる人なんだろうということである。数学なんてもんは、それを使う専門的な業種につかない限り、一切関わることがないのがほとんどだ。だから社会に出ても一部の人間しか必要性というのはない。けれど大切なのは数学の問題が解けるとか公式を知ってるということではなく『数学的なものの考え方、見方』を身につけるということは社会に出てから気づいてしまったのである。

長男に教わるときはとても純粋でいられた。わかってるつもり、知ってるつもりという邪念を持たずに素直に聞いた。また算数から小学生と一緒にはじめるというのは遠回りのようで、そうではないというような気がしてならない。時間はかかるだろうが。

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今日は、トーナメントクラスの人が出てる大きな大会があって、それをレッスンの合間に少しだけ見ていた。実際の試合でよく起こる場面や、各個人の問題は事前にレッスンで出来ていたというのが率直な感想だった。けれど結果が伴わない人がほとんどだった。結局は自分がやったつもりになっているだけで伝わっていないというのが現実なんだろう。なぜ、全員に伝わってないのか考えると答えは明白だった。私自身がちゃんと証明問題を解けていないからだ。仮定がわかってない、共通するところを見抜けていない、根拠に誤りがある、いやもっと根本的に証明しなければいけない結論が間違えてるのかもしれない。結局は全て算数、数学を勉強してこなかったツケが今になって響いている。

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そういえば数学者の岡潔さんも学生時代にテニスに熱中し、将棋が趣味であったそうだ。テニスや将棋というのはそういう意味でもどこか数学的なんだろう。しかし、私はそれがどんな世界なのかわからない。そんな今の救いは長男が数に強いことだろう。

長男殿 今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

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